柔道・高藤直寿 圧倒Vで自信「強くなってる」阿部一二三との“補完計画”も結実
柔道男子60キロ級で東京五輪代表の高藤直寿(27)=パーク24=が、1年2カ月ぶりの実戦となったアジア・オセアニア選手権(キルギス)の優勝から一夜明けた7日、現地からリモート取材に応じた。これが本番前最後の試合となる予定だが、4試合を圧勝して好感触をつかみ、「やってきたことが間違ってないと自信になった。強くなっている」と大きくうなずいた。
全ては金メダル獲得のための“シナリオ通り”に進んでいる。五輪1年延期に伴い、近年信条にしていた手堅い戦い方だけでなく、以前のように豪快に投げ勝つ柔道の再会得に時間を割いてきた。その通り、久々の実戦で練習の成果を出し「どんどん(試合を)やっていく中で投げ勘が戻ってきた。一発で投げられる技があると一日を有利に進められる」と手応えを示した。
後輩との“補完計画”も進行中だ。昨年からパーク24の同僚になった66キロ級五輪代表の阿部一二三(23)とは一緒に練習する機会も多く、技術談義に花を咲かせることもある。
足技の強化を図る阿部には自身の得意技である小内刈りで助言を授けたが、その阿部が今月1日の大会決勝で小内刈りを決めて優勝した。一方、小内刈りを軸にする高藤も、阿部の豪快な担ぎ技を見てヒントを得たといい、今大会は袖釣り込み腰で一本勝ちを決めている。
「僕も阿部選手の柔道を見て、豪快さが自分にも必要だなと思っているので。お互いにいい刺激になっていると思う」。開幕まで残り3カ月。本番に向けて共闘を続ける。