五輪観客数上限の最終決定6月先送りか コロナ拡大で見通し困難、政府ら検討開始
東京五輪・パラリンピックの観客数の上限について、最終決定を6月まで先送りする案が出ていることが21日、分かった。新型コロナウイルスの感染拡大により、大会時の感染状況を見通すのは困難だとして、政府や大会組織委員会が検討に入った。
組織委の橋本聖子会長はこの日、「4月中には方向性を示したい。ただ、刻々と感染状況が変化する中で、最終的な判断には専門的な知見や調整が必要。最終決定の時期は調整中」と述べ、結論は6月になる可能性を示唆した。国際オリンピック委員会(IOC)も同様の姿勢でいる。
複数の大会関係者によると、観客数の上限については、収容人員の50%とする案や、無観客案などが選択肢としてある。国内でこれまで販売したチケットの購入者は全て入場可能とする案も検討されている。
政府や組織委、IOCなどは3月に5者協議を開き、海外からの観客受け入れの断念を決定。4月末にも再度5者協議を開き、観客上限について協議する。