大相撲の夏場所（５月９日初日、両国国技館）に向けた合同稽古最終日が２２日、両国国技館内の相撲教習所で行われ、朝乃山（２７）＝高砂＝が正代（２９）＝時津風＝と大関同士の三番稽古（同じ相手と続けて何番も取る）で打ち上げた。１５番取って１０勝５敗。立ち合いで得意の右四つに組み、盤石の寄りと内容も上々だった。

　「最終日だったので、同じ番付の人と力を出しきって相撲を取れたと思います」と、振り返った。

　１９日の合同稽古初日でも１２勝３敗。３日ぶり“再戦”で返り討ちにした。「（正代は）初日と比べるとやっぱり圧力も伝わってきましたので、最後にやってよかったです。僕も初日に比べると体は動いてきていると思いますので」と語った。

　４日間の合同稽古で右四つを徹底して磨いた。「これが自分の形だと思いますので、部屋では幕下と稽古しますが、こっちでは関取衆と稽古して、しっかり右四つというのも身につけて初日に向かいたいですね。あとは結果次第です」と自信をにじませた。

　新型コロナウイルス感染は収まらない。「またコロナも増えてきてますし、緊急事態宣言もまた出そうですし、僕らはそれに従うわけですから。しっかり自分の身を守るために行動していきたいです。地元の（富山の）方も心配です。富山の人口に比べると、結構出ているほうなので心配ですね」と、故郷も思いやった。

　１９年初優勝した夏場所は昨年はコロナの影響で中止。２年ぶり開催で“夏連覇”に期待がかかる。「全国の人たちは生で観戦しに行きたいという気持ちはあるでしょうけど、コロナで人数制限もされてますし、国技館に行くまでの途中でコロナ感染しそうで怖いという人もたくさんいますので、その分しっかりテレビの前で応援してくれるからには、力士たちは１５日間精いっぱい力を出し切ってお客さんが喜ぶような相撲を見せたいですね」意気込んだ。