大相撲 来春にも「押尾川部屋」誕生へ 部屋の階上はシェアハウスも予定
大相撲の押尾川親方(41)=元関脇豪風=が23日、来春にも独立し、新たに東京都墨田区に部屋建設の準備を進めていることを明かした。現状では「押尾川部屋」となる予定ながら、師匠の尾車親方(元大関琴風)が来年4月26日の誕生日で65歳定年となるため、「尾車部屋」の名を継承する可能性もあり、今後の調整となる。
着工は6月予定。部屋からは東京スカイツリーも見える立地。6階建てで3階まで部屋として使用。4階以上は賃貸のワンルームに加え、大学も近くにありシェアハウスとして使用する考えもある。
押尾川親方は秋田県出身。中大から尾車部屋に入門し、2002年夏場所で初土俵。03年春場所で新入幕した。14年名古屋場所、35歳1カ月での初金星は最年長(年6場所制の1958年以降)。14年秋場所で戦後最年長での新関脇昇進を果たした。19年初場所で引退後は、部屋付き親方として後進の指導にあたっている。
押尾川部屋となれば17年ぶりの再興となる。「師匠の来年4月26日の誕生日をめどに。そこに向けて部屋をしっかり準備しておくということ。押尾川部屋となれば十数年ぶりのことになりますよね」と責任感をにじませた。
部屋の上は大学生らとシェアハウスも予定。学生相撲出身の親方らしく、「力士とも同年代でしょうから、いい触れあいを持ってくれれば」と、力士と学生の交流も意図した。
部屋はバス停も近く、国技館へは電車と合わせ20分ほどと近距離。「力士ファーストで考えた」と言う。
現役時は理論派でならした親方だけに、今後の育成手腕も期待。「土俵の中は厳しく、それ以外ではチームワークのある部屋作りを目指したい。下町を愛し、下町に愛されるように。この町の新たなシンボルとなれるよう頑張りたい」と、意気込んだ。