大関復帰の照ノ富士が夏場所へ決意「ちゃんとした成績を残していきたい」
日本相撲協会は26日、夏場所(5月9日初日、両国国技館)の新番付を発表した。
先場所3度目優勝を果たし21場所ぶり大関復帰した照ノ富士(29)=伊勢ケ浜=が都内の部屋からリモートで会見。「次の場所に向けて頑張らないといけない気持ち」と心境を語った。
平幕陥落後の大関復帰は1977年春場所の魁傑以来44年ぶり。2015年名古屋場所で新大関。14場所務めたが、両膝負傷、内臓疾患があり陥落。序二段まで降下後、史上最大のカムバックをなしとげた。
「折れる部分はあったとしても乗り越えないといけない。仕事ですから。やらなくちゃいけない。そういう気持ちで毎日やっている」と、会見では力を込めた。
前回は大関での優勝がなかった。最大目標の横綱昇進へまずは大関初Vが照準。「大関、横綱は看板力士。いろいろ責任もある。ちゃんとした対応してちゃんとした成績を残していきたい。横綱に上がるために優勝に準ずる成績をずっと残さないといけない立場なので、毎場所、優勝に絡んでいけるように優勝を目指して頑張っていきたい。常に自信を持ってやっていますから。相手がいることだから勝ったり負けたりするけど、常に自信を持ってやっています」と、うなずいた。
一人横綱となった白鵬(36)=宮城野=は休場が濃厚で夏場所は大関が出場最高位となる見通し。「人のことを考える余裕はない。自分のことを一生懸命やって目の前の一番に集中してやる。最後まであきらめないようにやりたい。自分のことを精いっぱいやるだけ。それがつながってくればいい」と、気を引き締めた。
朝乃山(27)=高砂、貴景勝(24)=常盤山、正代(29)=時津風=に自身が加わり、2年ぶり4大関。綱とりレースにも気合が入る。「しばらく横綱が誕生していない。大関陣が増えて4人になった。周りから新しい横綱の誕生(を望む声)がある中で、みんなで挑む場所だから4人で盛り上げていけばいい」とライバル心を燃やした。
他競技からも大いに刺激を受ける。大リーグの大谷翔平(エンゼルス)は二刀流で大暴れし、男子ゴルフの松山英樹がマスターズ初制覇。「みんな違うスポーツで成績を残している有名な方たちなので自分もそういう有名な方たちと肩を並べる存在になりたいと思い、刺激をもらって頑張ります」と語った。
新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が出され、夏場所も初日から3日間が無観客となる見込み。「こういう時期なのでお相撲さんたちがいい相撲を元気の出る相撲を見せれば、励みになることができる」と、責任感をにじませた。