レスリング・高谷 3大会連続五輪内定「感極まった」
「レスリング・東京五輪世界最終予選」(6日、ソフィア)
男子フリースタイルが行われ、86キロ級の高谷惣亮(32)=ALSOK=が決勝に進出し、2位以上を確定させて五輪出場枠を獲得した。12年ロンドン、16年リオデジャネイロに続く、3大会連続での五輪代表に決定。57キロ級は、17年世界王者の高橋侑希(27)=ALSOK=が決勝に進んだ。五輪出場枠を得たため、19年全日本選手権覇者の樋口黎(25)=ミキハウス=とのプレーオフで五輪代表を決する。
高谷が3度目の五輪切符をもぎ取った。準決勝は序盤からリードし、最後は相手をリフトしてから得点を奪ったところで終了。両手で顔を覆い、「いろんな感情が出てきて感極まった」と珍しく神妙な様子で喜びに浸った。
4月のアジア予選では、勝てば五輪が決まる準決勝で惜敗。よりレベルの高い世界予選に向けて、帰国後の隔離で練習できなかったが、逆境で底力を発揮した。2大会続けて帯同してくれた弟の大地(自衛隊)にも報い「最初に思い浮かんだのが弟への感謝」と感慨深げだった。
「タックル王子」の愛称で知られる第一人者も今年で32歳。「もうタックルおじさん」と自嘲するが、日本代表トップの身体能力はいまだ進化中。「金メダルを予約している」と豪語する東京五輪でもうひと暴れする。