照ノ富士 大関の力見せる!綱とりへライバル心燃やす
「大相撲夏場所」(9日初日、両国国技館)
優勝額の贈呈式が8日、東京・両国国技館で行われ、春場所で3度目優勝の大関照ノ富士(29)=伊勢ケ浜、初場所で初優勝した小結大栄翔(27)=追手風=が参加した。一人横綱白鵬(宮城野)の休場で今場所も横綱不在。東京開催場所の責任者、尾車事業部長(元大関琴風)は4大関の横綱昇進争いに期待した。3場所連続で緊急事態宣言下の本場所が幕を開ける。
国技館天井付近に飾られる3枚目の優勝額が贈呈され、照ノ富士は満面の笑みを浮かべた。21場所ぶり大関返り咲き。協会公式YouTubeに「今場所もいい成績を残せるように頑張ります」と短く意気込みを語った。
朝乃山、貴景勝、正代に自身が加わり豪華4大関。古傷の膝の状態を含め15日間、万全なら実力は照ノ富士が「頭一つ上」との周囲の評価だ。
本人も4人での綱とりレースは望むところ。番付発表会見では「周りから新しい横綱の誕生(を望む声)がある中で、みんなで挑む場所。4人で盛り上げていけばいい」と、ライバル心を燃やした。
協会も第73代横綱誕生を待望する。尾車事業部長は電話取材に応じ「どの大関も横綱を狙える。俺たちの中で優勝しなきゃダメという気持ちで臨んでもらいたい。早く横綱を張る人が出てきてほしい」とハッパをかけた。
平幕優勝の乱発にも苦言。「平幕優勝も意外性で沸くけれど番付ってなんだと思われる。大関の責任は大きい」と4大関が引っ張ることを求めた。