東京五輪に出場するラグビー７人制男子日本代表候補が１０日、合宿を行っている東京・府中市内のグラウンドで実戦形式の練習を公開した。練習後、本村直樹（２９）＝ホンダ＝と小沢大（３２）＝トヨタ自動車＝が取材に応じた。

　東京五輪本大会のメンバー１２人は、６月中旬以降に発表される。順調な仕上がりを見せた本村は「パフォーマンスは上がっている。メダルを取って日本を元気にしたい」と意気込んだ。４月のドバイ遠征にはケガのため参加しなかった小沢は「安定したプレーが求められている。自分の最大限のプレーを出してアピールしていきたい」と生き残りを誓った。

　国際オリンピック委員会が新型コロナウイルスのワクチンを参加選手へ提供するとしており、世論では「五輪特権」との批判もある。本村は「（ワクチンの）話は昨日チームから聞いたので、はっきりしたことはない」とした上で、「全選手がワクチンを接種して日本に来られるとしたら、五輪を開催する上ではポジティブ」と捉えた。

　小沢は「世間からなぜ五輪選手だけ（ワクチンを）打てるのかという疑問もあると思うけど、自分は打てるなら打ちたい」と意志を示した。新型コロナウイルス感染拡大の収まりが見えていないことから東京五輪の開催自体にも反対の声が多い。それでも、「開催されることを祈りながらチームを作り上げていきたい」（小沢）と本番を見据えた。