アスリート性的画像悪用で初の逮捕者 JOC山下会長「第一歩として歓迎したい」
日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長は11日、テレビ番組に映った女性アスリートの画像を無断で転用し、アダルトサイトに公開したとして、警視庁保安課が著作権法違反容疑で自営業の男(37)を逮捕したことを受けて、コメントを発表した。日本オリンピック委員会(JOC)などスポーツ統括7団体は昨年11月にアスリートへの写真・動画による性的ハラスメント防止に向けて、共同声明を発表し、実態把握に向けた情報提供窓口サイトなどを設置していた。
JOCは警視庁などに情報提供を行っていた。声明発表以降、同関連では初の逮捕者にJOCの山下会長は「結果として、今回の逮捕につながったことは、さらに抑止力を高める第一歩として歓迎したいと思います。今後も警視庁として違法行為の取り締まりに取り組んでいただけると聞いており、引き続き情報共有を図ってまいります。引き続きすべてのアスリートが安心して競技に集中できる環境を守るために関係団体と連携してまいります」と、語った。
性的な意図で切り取った女性選手の画像や動画が拡散される被害は社会問題となっており、東京五輪・パラリンピックを控え、事態を重く見た捜査当局が立件に踏み切った。捜査関係者によると、逮捕容疑は、自身が運営するアダルトサイトで、番組の選手画像を見られるようにして、番組制作会社の著作権を侵害した疑い。
性的画像を巡る問題は昨年8月、日本陸上競技連盟に選手が相談して表面化した。