橋本聖子会長 池江への辞退要求、大坂、錦織らの開催不安に「私が責められるべき問題」
東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(56)と、武藤敏郎事務総長(77)が12日、国際オリンピック委員会(IOC)理事会に出席後に、報道陣に対応した。
日本国内で開催中止を求める声が強まっており、白血病を乗り越え、五輪代表に内定した競泳の池江璃花子へ、辞退を求めるメッセージが届き、大きな問題となった。また、テニスの大坂なおみは「人々を危険にさらすなら、議論する必要がある」、錦織圭も「一人でも感染者が出る状況なら気が進まない。政治のこともあるが、究極的には一人も感染者が出ない時にやるべき」と述べるなど選手からも、この状況下で開催を不安視する声が出ている。
橋本会長は「SNSなどでアスリートに不安を掛けていることを見まして、私としては本当に心が痛む思いです。アスリートが責められるべきではなく、組織委の会長である私が責められるべき問題だと思っている」と受け止めた。
「一つ一つ丁寧なお話というのがなかなか上手くいっていないという反省もありますけれど、開催をしないでほしい、辞退をしてほしいという矛先がアスリート個人に向けられるのは私自身としては許しがたいこと。アスリートが本当に自信をもって東京大会に向けて頑張っていきたいという声すら、上げることすらできない現状をみたときに、もっとアスリートの皆さんが安心して準備に取り組める体制を作り上げていかないといけないと感じています」と決意を語った。