トライアスロン小田倉真が五輪最有力に 大一番で自身初16位、選出基準クリア
「トライアスロン・世界シリーズ・横浜大会」(15日、横浜市山下公園周辺特設コース)
東京五輪代表選考の指定大会となったエリート男子は、小田倉真(27)=三井住友海上=が1時間44分21秒で日本勢トップの16位に入った。日本連合が優先的に代表に選出する基準に設定していた16位以内をクリアしたため、五輪代表の最有力候補に浮上。五輪代表は6月下旬に決まる見込みとなっている。
伏兵の小田倉が五輪切符を大きく近づけた。スイムを終えた時点で40人が11秒以内にひしめく大混戦。得意のランで必死に食らいついた。「無我夢中で前の人をかわすことを考えていた」。世界シリーズで自身初の16位に滑り込み「信じられない」と目を丸くした。
ニナー、北條、古谷らの影に隠れる存在だったが、大一番で殻を破った。日本連合の中山俊行リーダーによれば、小田倉は周囲に「ぶっ倒れて病院送りになってもいい」と不退転の覚悟を示していたという。「元々スピードはあったが、気持ちで引いてしまうところが課題だった。今回は自分を強く出した」と成長に目を細めた。
初五輪が有力となった27歳は「まだ実感はないが、(選考の)評価対象に入ったことは自信を持ちたい」と声を弾ませた。