唐沢剣也が世界新V パラリンピックまで残り100日、節目で17年ぶり快挙
「陸上・東日本実業団選手権」(16日、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場)
男子5000メートル(視覚障害T11)で、開幕まで100日となった東京パラリンピック代表の唐沢剣也(26)=群馬県社会福祉事業団=が、世界記録を17年ぶりに1秒13更新する15分9秒94で優勝した。
東京パラリンピック開幕まで残り100日。17年ぶりの快挙を節目の日に達成した。唐沢は終盤まで競り合った和田伸也(長瀬産業)を残り2周からのロングスパートで突き放し、世界新を樹立。「世界記録は去年からずっと狙っていたけど、なかなか切れなかった。力がついてきている」と感慨深げにうなずいた。
戦略がぴたりとはまったレースだった。終盤が得意な唐沢のため、2人の伴走者は4000メートルで交代。残り1000メートルを担当した清水崚汰が「余裕そうだったのでラスト800メートルから声をかけた」と走りを後押しして快挙につなげた。唐沢も「伴走者さんのおかげ」と感謝しきりだった。
東京パラリンピック開幕を前に、世界一の夢をかなえた。「他の選手にプレッシャーを与えられることができる」と収穫も大きく、「記録に満足せず、14分台を目指したい」とさらなる目標も掲げる。パラリンピック本番は「タイムだけではなく、順位も目指すレース」。世界一金メダルに近い場所から、夢舞台に挑む。