照ノ富士V率100% 4連敗中天敵・高安に土俵際で執念はたき込み!初日から9連勝

 「大相撲夏場所・9日目」(17日、両国国技館)

 21場所ぶり大関復帰の照ノ富士が執念のはたき込みで4連敗中だった天敵・関脇高安を突破し、自身2度目の初日から9連勝とした。単独トップを守り、唯一1敗だった大関貴景勝が2敗に後退したため、後続に2差をつけた。15日制定着の1949年以降、9日目終了時に単独トップで2差を付けた例は20回あり全員が優勝。2場所連続V4の確率は100%だ。2敗で貴景勝、小結御嶽海、平幕逸ノ城、遠藤、千代大龍の5人が追う。大関陣はかど番の正代が4敗目を喫し、朝乃山は何とか5勝目を挙げた。

 照ノ富士が土俵外に飛び出しながら、左手で高安の頭をたたきつけた。軍配は自身に上がったが物言い。判定勝負に「残った感覚はあった」と相手の落下が早いと確信していた。審議の結果は軍配通り。全勝を守った。

 昨年7月場所で再入幕して以降4戦全敗の天敵に今場所、一番の苦戦を強いられた。もろ差しを許し、しのいだが圧力で押しまくられ防戦。体勢を崩され追い込まれながら、土俵際、執念で紙一重の勝利をもぎ取った。

 「我慢して良かった。自分の相撲を取るだけだった」と安ど。Vへ向け最難関を突破し、「良かったです」と言葉に力を込めた。

 初日から9連勝は2015年秋場所で11連勝して以来2度目。貴景勝が敗れ1敗が消えた。9日目、後続に2差。優勝確率100%と、もう独り旅だ。

 両膝の重傷、内臓疾患も重なり、大関が序二段まで降下。どん底から史上最大の大関カムバックをした男が進撃する道に前例などない。照ノ富士の歩みが大相撲の歴史になる。

 大関復帰は昭和以降12例あるが、先場所の照ノ富士は初めて復帰を優勝で決めた。さらに復帰場所で優勝となれば初の偉業となる。

 すべてが規格外の怪物。だが一つ、届いていないのが角界の頂点、横綱だ。「経験したことがないのは一つだけ。経験しなきゃ分からない。だからこそ1回は挑んでみて、できたらできたで、できなかったらできなかったで、やり切ったと最後に自分で満足できるような終わり方をしたい」。まずは大関初Vを果たし、名古屋場所(7月4日初日)で綱とりへ一直線だ。

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