橋本聖子会長 海外来日関係者は7万8000人まで削減 世論理解へ“3つの徹底”を表明
東京五輪の準備状況を監督する国際オリンピック委員会(IOC)の調整委員会と大会組織委員会は21日、3日間の合同会議を終え、IOCのジョン・コーツ調整委員長と、組織委の橋本聖子会長らが会見した。会議は昨年9月以来で、今回が11回目。本番前では最後の機会で、新型コロナウイルス対策などを議論した。
橋本聖子会長は国内の世論調査では中止、再延期合わせて80%超え、再延期の選択肢がない場合は6割が中止など、以前として厳しい数字が並ぶ中、国民、都民の理解を得るために「これらの懸念を払拭するため、3つの徹底、“3徹”を行う。来日人数削減の徹底、行動管理の徹底、医療体制見直しの徹底」と掲げた。
まず、来日人数については現在、五輪・パラリンピックを合わせて、7・8万人であることを発表。「さらなる削減を調整していく」とした。
次に、行動管理の徹底については、4月に公表した「プレーブック第2版」で明示していると強調。来日する選手や関係者について「滞在中の外出先は限定し、一般国民と交わらないようにする。悪質な違反はアクレディテーション(参加証)の剥奪を行うなど、徹底的な行動管理を行う」と説明した。
また、医療体制の見直しについては1日最大で医師230人程度、看護師310人程度の規模で想定していると明かした。医師はスポーツドクターを中心に、看護師は現在現場を離れている潜在看護師らで人材を確保したといい「全体の8割程度は見通しが立っている状況」と橋本氏。また、大会指定病院は、都内9カ所から内諾を得て、都外20カ所の病院とも調整中だといい、大会関係者の検査は1日5~6万件を想定し、民間の検査機関に委託していると説明した。
コーツ委員長は6月15日に来日し、大会に向けた準備に入る予定。バッハ会長は7月12日の来日を見込んでいる。