V目前の照ノ富士 また行司差し違え黒星…悔し無言

 「大相撲夏場所・14日目」(22日、両国国技館)

 西前頭8枚目の遠藤が単独トップの大関照ノ富士をド執念の下手投げで破り3敗を死守。物言いの末、軍配差し違えの劇的11勝目。千秋楽、2敗トップの照ノ富士が3敗で追う貴景勝と直接対決。照ノ富士が勝てば2場所連続4回目の優勝、負ければ決定戦。照ノ富士が負け、遠藤が大関正代に勝った場合はともえ戦になる。

 照ノ富士が2敗目を喫し、大関復帰場所での優勝は足踏みとなった。立ち合いから遠藤に攻め込まれ、土俵際の小手投げで逆転したかと思われたが、物言いの末に苦杯。師匠で審判部長の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が軍配差し違えを場内にアナウンスするのを、土俵下で表情を変えずに聞いた。

 11日目の妙義龍戦でも軍配は自身に上がりながら、物言いの末、まげをつかんだとして反則負けを喫した。微妙な判定はまたも味方に付かず、するりと星が逃げた。

 取材には対応せず、無言で引き揚げた。千秋楽は貴景勝との大関対決で勝てば優勝が決まる。2020年11月場所は決定戦で賜杯を逃しているだけに、何としても本割で決めたいところだ。

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