宇良が29歳誕生日 21場所ぶり再入幕で「居反り」さく裂を予告「型にはまれば」

 「大相撲名古屋場所」(7月4日初日、ドルフィンズアリーナ)

 2度の右膝手術を乗り越え、21場所ぶり再入幕した人気業師の宇良(木瀬)が22日、29歳の誕生日を迎えた。代表での電話取材に応じ、幕内でも伝家の宝刀「居反(ぞ)り」さく裂を予告した。

 お祝いの日にも「何もないです」と苦笑い。戻って来た幕内舞台に「勝ち越しを目指して頑張りたい。相撲を取りたい。勝負になるようにしたいというのはあります。一方的にやられるんじゃなくて、ちゃんと相撲で勝負できればなと思う」と意気込んだ。

 代名詞の居反りは昨年11月場所、十両舞台で初めて決めた。幕内で狙うか、と問われ「そうです。型(かた)にはまればやります」と言い切った。

 先場所は十両優勝を果たし、復活を印象付けた。幕内で勝負するために必要なものを問われると、「今までやってきたことの積み重ねが生きるかどうかなので。今さらこれが必要というわけではなく、場所では強い気持ちを持って戦いたい」と力を込めた。

 1年4カ月ぶり地方場所でも変わらない。「見てくれている人はテレビで見てくれていると思っているので。どこにいても僕は一緒です」と語った。

 幼少期から相撲に打ち込み、20代最後の年、幕内力士として迎える。「若い時や学生の頃からそうだけど、まさか相撲取りになっているとは思わなかったし、まして自分がここまで大きくなれると思ってなかったんで、鳥羽高校に進んで関西学院大に入ってというルートじゃなかったら全然違う道を歩んでいたと思うし、巡り合わせ的なものでこういうことになっているなとは思いますね」と、振り返った。

 10年後の未来予想図を問われると「相撲は辞めてますね。やってたらおかしいでしょ。(結婚?)してないですね」と話した。

 約4年ぶりの幕内は顔ぶれも変わった。新小結には若隆景(荒汐)や明生(立浪)ら若手が躍進。「(2人は)めちゃくちゃ強いですよね。かなわないですよ」と笑った。

 とはいえ、負ける気はない。「自分の中では年を取った気分でいるんですけど、今のこの関取の平均年齢というか、この年で、年だなと言っていられるような感じでもないと思うんで。まだまだ自分は成長できると思ってやっています」と、自身をあふれさせた。

 満身創痍(そうい)の体で必死に戦い抜くだけ。「気付いたら、いっぱいやってたわって。理想ですよね。それが一番いいと思います、ホント。気付いたら年を取っていて。いい話ですよね。気持ち的には長いと思ってますし、あと何回こんなことしなあかんのやろ、と思っているんで。いつか終わってみれば早かったなと言えるような感じになりたいですよね」とうなずいた。

 宇良といえばミニマリスト。昨年4月から断捨離に目覚め、1年以上。ミニマリストになって初めての地方場所となる。

 「今までのミニマリスト力を試されているような気がします。地方に移動する時というのは、自分の普段、使っているものを段ボールに詰め込むだけなんで。余計なものがないと、その作業スピードが上がります。何を持っていくのかが明確なのと忘れ物をしないのが最大のメリットですね。そこに時間を取らなかったら有意義に使えますし。今回は自信があります。うまく移動できると思います。体を名古屋にすっと移動させるだけです。流れるように移動して後はその環境になじんでいくだけです」と、イメージを描いた。

 これまでの地方場所は場所後に東京に戻った時、荷物が増えていたがミニマリストとなった今は違う。「今回は帰ってきた時にはもっと(荷物が)減っているような感じにしたいですね」と、白星は量産、荷物は削減を目指す。

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