フェデラー冷や汗 相手負傷棄権で1回戦突破「負けてもおかしくなかった」
「テニス・ウィンブルドン選手権」(29日、ロンドン)
男子シングルスで最多8度の優勝を誇る第6シードのロジャー・フェデラー(39)=スイス=が1回戦を突破した。アドリアン・マナリノ(フランス)と対戦し、6-4、6-7、3-6、6-2で相手が棄権した。杉田祐一(三菱電機)はリシャール・ガスケ(フランス)に6-7、6-4、2-6、1-6で敗れた。
男子最多8度の優勝を誇る「芝の王者」が番狂わせを免れた。フェデラーは2セットを奪われて後がなくなったが、第4セット終盤にマナリノが足を滑らせて負傷。最終セットに入ったところで途中棄権を申し出た。
冷や汗をかいた第一人者は「彼の方が良かった。負けてもおかしくなかった」。第1サーブの確率は相手より低い61%で、ミスショットも目立った。
右膝手術を経て3月に復帰。全仏オープンは4回戦で棄権、今大会の前哨戦は2回戦敗退と本調子ではない。負ければ02年以来の初戦敗退となる瀬戸際で踏みとどまり「後味の悪い終わり方だったが、こういう時もある。次に進めることはうれしく思う」と気持ちを切り替えた。