桐生祥秀、デーデー・ブルーノがリレー要員で代表入り 1走多田、2走山県起用が有力

 桐生祥秀
 デーデー・ブルーノ
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 日本陸連は2日、東京五輪代表の追加内定選手を発表した。6月の日本選手権男子100メートルで5位に敗れ、個人での五輪出場を逃した元日本記録保持者の桐生祥秀(25)=日本生命=は、金メダルの期待が懸かる400メートルリレーの要員として代表入り。自身のSNSを更新し「メンバーを勝ち取る」と出場に意欲を見せた。日本選手権100、200メートルで2位のデーデー・ブルーノ(21)=東海大=もリレー要員で選出。200メートルで内定していた小池祐貴(26)=住友電工=は同種目を辞退し、100メートルで代表入りした。

 桐生の夏はまだ終わっていない。

 右アキレス腱(けん)痛を抱えながら戦った6月の日本選手権で個人種目での出場を逃し、「これで一区切り」と話していた元日本記録保持者だったが、金メダルの期待が懸かる“リレー侍”の一員として2大会連続の五輪切符。発表直後に自身のインスタグラムなどを更新し、「しっかりとメンバーを勝ち取り、応援していただいたファンの方々やスポンサー、チームのために全力で準備したいと思います。リレーの経験は誰にも負けない自信があります」と決意をつづった。

 右アキレス腱の状態について、日本陸連の山崎一彦ディレクターは「リレーに間に合ってもらうことが前提。陸連のチームドクターの診断でも『なんとか間に合う』という所見」と説明した。

 リオデジャネイロ五輪での銀メダルから5年。自国開催で悲願の金メダルを狙う400メートルリレーを走る4人は、100メートル代表となった多田修平(住友電工)、山県亮太(セイコー)、小池祐貴(住友電工)の3人、200メートル代表のサニブラウン・ハキーム(タンブルウィードTC)、山下潤(ANA)、飯塚翔太(ミズノ)の3人、そしてリレー要員となった桐生とデーデー2人の計8人の中から選出される。

 今季ここまでの内容を踏まえれば、圧巻のスタートダッシュで日本選手権を制した多田が1走、9秒95の日本記録を保持し、バトンパスもうまい山県が直線を走る2走での起用が有力。けがが回復すれば、桐生は不動の地位を築いてきた3走での起用が濃厚だ。アンカーは小池、桐生と同じく故障が癒えれば爆発力のあるサニブラウン、その好調ぶりから“秘密兵器”的存在となるデーデーの争いとなりそうだ。

 自己ベスト9秒台が8人中4人に加え、若さと勢いのある若手に、経験のあるベテランもそろう最強の侍たち。8月6日、新国立競技場に歓喜を呼ぶ。

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