車いす退場の貴景勝が頸椎椎間板ヘルニアで休場 師匠も「再出場はない」
「大相撲名古屋場所・3日目」(6日、ドルフィンズアリーナ)
大関貴景勝(24)=常盤山=が3日目の6日から休場した。日本相撲協会に「頸椎椎間板(けいついついかんばん)ヘルニアによる神経根症にて、7月5日より1カ月の休養加療を要する」との診断書を提出した。
2日目の逸ノ城(湊)戦で敗れた際、首を負傷。土俵に右肘を付き、しばらく動けなかった。歩くことができず、車いすで引き上げ病院に直行した。
貴景勝の休場は初場所以来7度目。3日目に対戦予定だった新小結明生(立浪)は不戦勝になる。
電話取材に応じた師匠の常盤山親方(元小結隆三杉)は「再出場はないですよね」と断言。先場所、優勝同点となる12勝を挙げ、今場所、ハイレベルの優勝なら綱とりの可能性もあったが消滅。秋場所(9月12日初日、両国国技館)が4度目のかど番になる。
前夜、貴景勝から師匠に連絡があり「相撲は取れません」と休場の申し入れがあった。「きのうの相撲、立ち合いの時にバシッと電気が走った。今までにない痛みが走った。頭で当たる相撲。首を痛めて頭でいけないと力が出せない。当たる角度が悪かったのか。(逸ノ城は)あれだけの体だから相当なダメージだった」と、師匠が説明した。
診断は1カ月ながら、初めて負傷しか箇所。師匠は「どれくらいかかるのか分からない。長くなることもある。首だから治りは遅い」と心配した。しばらくは部屋で安静に過ごし、今後は医師と相談の上、今後の治療方針を決めていくことになる。
「(大関は)残念ということは口には出さないけど、それはあると思う。大切な場所だったから」と師匠は弟子の無念を思いやった。