照ノ富士「序二段」から史上最大カムバック経て頂点へ 21日にも新横綱誕生
「大相撲名古屋場所・千秋楽」(18日、ドルフィンズアリーナ)
進退を懸け臨んだ横綱白鵬が千秋楽、全勝決戦で大関照ノ富士を仕留め史上最多を更新する45回目の優勝を果たし、大復活した。照ノ富士については、日本相撲協会審判部が八角理事長(元横綱北勝海)に昇進を審議する臨時理事会の開催を要請。21日にも第73代横綱が誕生する。
「大関→序二段→大関」の史上最大カムバックを通り越し、一気に頂点にたどりついた。過去の誰もが歩んだことのない道だ。照ノ富士の存在が相撲界の新たな歴史を刻む。
再大関で単純比較はできないが、大関を最短2場所で通過したのは双葉山、照国の2人以来(昭和以降)。北の湖、千代の富士、朝青龍の3場所通過を上回る。陥落前に在位した14場所を含めると、通算16場所目となる。
再入幕から所要7場所で横綱昇進も驚異的。参考記録で新入幕からと比べるなら、大鵬の所要11場所(年6場所制となった1958年以降)を大幅に上回る。実際には新入幕から所要44場所はスロー9位記録(昭和以降)にランクされる。
大関陥落経験者の横綱昇進(昭和以降)は三重ノ海以来だが、三重ノ海は関脇降下後1場所で大関復帰しており、序二段とは“遠回り”のレベルが違う。