横審が復活Vの白鵬を猛批判 奇襲やかち上げ、ガッツポーズ連発「見苦しい」
日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)が19日、開かれ、名古屋場所で7場所ぶり復活のV45を果たした横綱白鵬(36)=宮城野=に関し、各委員は結果は評価しながらも、土俵上の振る舞いを猛批判した。
14日目正代戦、徳俵近くまで下がって仕切った奇襲。千秋楽照ノ富士戦では肘打ちのようなかち上げを見舞い、ガッツポーズを連発。横綱としての品格がまたも問われた。
横審の矢野弘典委員長(産業雇用安定センター会長)は「7月に進退を懸けると宣言して、約束を守り、結果を出した。しかし14日目に目を疑う仕切り。連続の張り手。千秋楽が肘打ちと疑うのようなかち上げ。武道にそぐわないガッツポーズ。どう見ても見苦しい。ファンの反感を買っている。張りもほぼ毎日。自分本位、勝つために手段を選ばない」と、酷評した。
大相撲は日本の文化であり歴史。「横綱は大相撲の象徴。単なる格闘技じゃない。礼に始まり礼に終わる。子供への教育効果も大きい。横綱は傑出した力士に与えられる特別な地位。地位に伴う義務がある。ルールに反しなければ何をやってもいいわけじゃない。倫理、道徳など高いものがある。横綱は土俵内外の言動に気を付けないといけない」と、厳しく断じた。
昨年11月場所後に史上初の「注意」を決議。成績を残したことにより横審として「注意」は取り下げるものの、今後、振る舞い、横綱の品格を注視し、目に余るものがあれば、直接、呼び、話し合いを持つ可能性がある。
同委員長は八角理事長(元横綱北勝海)に対し、協会として厳しく指導するよう、要望した。