小兵の炎鵬が復活へ奮闘中 手本は“大きくなった”宇良 自身も「変えていかないと」

 王鵬(左)を下から攻める炎鵬(代表撮影)
高安(左)から助言を受ける王鵬(代表撮影)
炎鵬(左)の攻めを突き放してしのぐ王鵬(代表撮影)
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 大相撲秋場所(9月12日初日、両国国技館)に向けた合同稽古2日目が24日、両国国技館内の相撲教習所で行われ、関取最小兵の十両炎鵬(26)=宮城野=が十両同士の申し合いで7勝2敗と好調だった。

 王鵬(大嶽)、魁勝(浅香山)らの圧力にも真っ向から応戦。土俵際、軽快に回り込み、何度も逆転した。本来のスピードで圧倒する内容だった。

 「まだまだですけど。しっかりと番数を取れたのは良かった。稽古も状態もそこまで上がっていないので。まずはしっかり番数を取って形をつくっていくことが一番の目的」と、うなずいた。

 先場所は4勝11敗。2場所連続で2桁黒星を喫し、秋場所は十両下位への降下が濃厚。「何かを変えないと」という思いから、食生活から見直してきた。

 教材とするのが2度の右膝手術を乗り越え、幕内復帰した宇良(29)=木瀬=だ。以前は自身同様、小兵だったが今や140キロを超え体もムキムキ。炎鵬は十両で2度対戦し、いずれも敗れている。

 「重いですね。重いというかでかい。やはりそこで気持ちの面でやる前から圧倒される部分はある。雰囲気とかサイズ的にも負けないようにしたい」と、体重差に圧倒された。

 自身も変化をしなければ生き残れないことを宇良を見て痛感。「(宇良関は)以前より強くなっていると自分は感じる。スタイルが前より変化しているのもあるかもしれないけど、そういうのはやっていく中で自分の中で見つかっていくものだと思う。自分もこのままでは厳しいと思うので、そういった面で変えていかないといけないと思う。どうやったらあそこまで大きくなるか聞いてみたい。食べ物、トレーニングとかすごいやられていると思う。見習って自分もそういうのをやっていきたい」と話した。

 油断すれば90キロを切る体重も先場所は100キロを超えていた。管理栄養士にメニューを組んでもらい。場所中、炭水化物をしっかり摂取。食後に甘酒、トマトジュースで栄養を補った。

 「やはりすべてにおいて足りないものばかり。体をつくっていかないと。15日間、しっかり取れる体をつくっていかないと。疲れに関しても内臓も関係してくるので、しっかり見直して。体づくりという面で改善しながらやっている」。先場所は体重も落ちず、体の状態も「良かった」と効果は出てきている。

 今は97キロ。まずは100キロに乗せる。「まず増えないことにはどれがベストかも分からない。増やしてみて、それに順応できる体を。無理に大きくというよりは、しっかり食べて稽古して、体重がついてくればいい。動きは太っても慣れかなと思うので、しっかり使えれば、関係ない。まずは増やせば気持ち的に違う。体がしぼんでいるより張ってる方が余裕が出る」と、力を込めた。

 先場所は兄弟子の横綱白鵬の付け人を志願して務めた。間近で復活の優勝を目に焼き付けた。「きっかけというか刺激が自分の中で必要だと思っていた。自分から付かせてもらって近くで改めて見て、昔の自分の気持ちだったりとか自分に必要なものを感じ取ることができた。自分が付いていた3年前と何一つ変わっていないなと。当たり前のことというか、ずっとやっていくこと、続けられていることがすごいこと」と、刺激を受けた。

 まずは3場所ぶり勝ち越しを目指し、幕内復帰も照準。「自分はもっとやらないといけない。自分は足らないところばかり。幕内(復帰)もそうですけど、15日間、自分の納得いく場所がずっと続いていないのでまずは15日間、自分の納得のいくように。結果がすべて。結果をしっかり残していけるように」と意気込んだ。

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