車いすラグビー 2大会連続の銅 前回王者オーストラリアに完勝

 「東京パラリンピック・車いすラグビー・3位決定戦、日本60-52オーストラリア」(29日、国立代々木競技場)

 3位決定戦で、日本は2016年リオデジャネイロ大会優勝のオーストラリアに60-52で勝ち、2大会連続の銅メダルを獲得した。池崎大輔(43)=三菱商事=がチーム最多の23点を挙げた。

 車いすラグビーで日本は2大会連続の銅メダルを獲得した。全員が車体をぶつけて懸命にディフェンスし、ボールを持てば速攻トライ。前回王者オーストラリアに完勝した。本気で金メダルを射程に入れていただけに、エース池崎は「正直悔しい。勝った時も涙は出なかった」と無念さをにじませつつ「コート上で輝くプレーをした結果が銅メダル。チームみんなで勝ち取った」とうなずいた。

 前日の準決勝は英国に完敗。試合後は池透暢主将が先導してミーティングを開き、悔しさをぶちまけ合って涙を出し切った。「今の最大限の結果として銅メダルを持って帰ろう」と確認し、失意を乗り越えた。

 池は「5年間積み上げてきた過程が素晴らしかったし、金メダルじゃなかっただけで、やってきたことは間違いじゃない。テレビの向こうにも伝わったものがあると思うし、それは結果よりもとても大切」とすがすがしく話した。「マーダー(殺人)ボール」とも称される競技。激しくぶつかり合う全力プレーは、自国開催で人々の心を強く揺さぶった。

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