五輪組織委 医療資材大量廃棄を謝罪「見通し甘かった」マスク3万枚など500万円分
東京五輪・パラリンピック組織委員会は31日、五輪終了後を受けて撤収した会場などにおいて、手袋、マスク、ガウンなどの医療用消耗品の一部を廃棄していたことを発表した。
都内では大井ホッケー場や潮風公園、有明アーバンスポーツパーク、葛西のカヌースラロームコース、地方会場のサーフィン、ゴルフ、野球なども含めた計9会場。山下聡大会運営局長は「あってはならないこと。謝罪申し上げます。組織委員会として大変申し訳ないことをした。再発防止に努めていく」と、謝罪した。
医療用資器材については、心電計、診察台、ストレッチャーなどの機械、備品、リネンなどはレンタルのため返却。注射針や輸液セットなどの医薬品、医療機器については法令上譲渡は不可となっている。ただ、手袋、マスク、ガウンなどは譲渡を前提としていたが、撤収期間が短かったこと、保管場所を用意していなかったことなどから廃棄してしまったという。無観客による来場者の激減、また発熱患者が限られていたことから、多くの余剰が発生していた。山下局長は「見通しが甘かった」と、頭を下げた。
マスクは50枚入りで1箱のものを660箱で3万3000枚、消毒液は380本、ガウン3420枚などを廃棄した。金額換算でトータル500万円分にのぼるとした。