卓球・早田ひな 選考会1位で初世界シングルス代表「金メダルを目指し」パリへ好発進

 卓球の世界選手権個人戦(11月、米ヒューストン)代表選考会が2日、新潟・新発田市カルチャーセンターで最終日が行われ、女子は東京五輪代表補欠の早田ひな(21)=日本生命=が1位通過で自身初となるシングルス代表を決めた。シングルス代表5枠のうち3枠は東京五輪代表に与えられ、早田とともに今回2位の芝田沙季(ミキハウス)も代表権を勝ち取った。

 大器が24年パリ五輪への再スタートを幸先よくきった。8人総当たりのリーグ戦で最後の芝田戦で負ければ代表権を逃す状況だったが、しっかりと勝ち切った早田。19年世界選手権代表選考会では、飛躍を期待されながらも敗れてシングルス切符を逃した苦い経験もあるだけに「自力で切符を取得できた」とホッとした様子。ただ、今回決勝リーグで全勝を目指したものの1敗(6勝)を喫してしまい、「自分の中では満足いく結果ではなく、悔しい気持ちでいっぱい。勝った瞬間はちょっとうれしかったが、納得いかなかった。80~90%くらいは(うれしさより)悔しかった」と口を真一文字に結んだ。

 今夏の東京五輪は、リザーブとして代表チームに帯同。補欠として準備しながら練習相手や雑用も務め、試合はスタンドで見守った。「今回自分が試合をする立場になり、サポートの皆さん1人1人の支えがあっての代表権獲得だったので、結果を出して恩返ししないといけないというのがあった」と、支える立場を経験したことで周囲への感謝がより強くなったという。

 これまでは五輪3種目メダリストの伊藤美誠(スターツ)とのペアで世界選手権銀メダルも獲得しているダブルスの名手。シングルスでも初めて世界の大舞台に挑戦する長身サウスポーは、「自分がどれだけできるか、世界選手権までにどれだけ向上できるかがカギになる。金メダルを目指して頑張っていきたい」と気合を入れた。

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