「東京パラリンピック・競泳男子５０メートル自由形（運動機能障害Ｓ４）」（２日、東京アクアティクスセンター）

　男子５０メートル自由形（運動機能障害Ｓ４）は鈴木孝幸（３４）＝ゴールドウイン＝が銀メダルを獲得し、今大会の出場全５種目でメダルに輝いた。

　鈴木が最後の最後で勝負強さを発揮した。スタートで出遅れたが、決死の泳ぎで銀メダル。「しまったなと、飛び込んだときに思ったけど、諦めずに全力で泳ごうと思った」と粘り強く表彰台を勝ち取った。

　「全種目メダル」の目標を掲げて臨み、金一つを含む自身最多の１大会で五つのメダルを獲得。５大会連続で出場しているベテランは、「今までで１番いい大会になった」と大満足して自国開催の東京大会を締めくくった。

　今大会を「集大成」と位置づけていたが「落ち着いて考えてみたい」と明言は回避。現在は国際パラリンピック委員会のアスリート委員会に立候補しており、「アジア圏のパラスポーツとか障害者スポーツの発展が自分の中での役割かなと思っている」と、新たな道にも挑戦していく。