車いすテニス女子の上地・大谷組が銅 上地は前日シングルスでも激戦
「東京パラリンピック・車いすテニス女子ダブルス・3位決定戦」(4日、有明テニスの森)
女子ダブルス3位決定戦で上地結衣(27)=三井住友銀行、大谷桃子(26)=かんぽ生命=組が王紫瑩、朱珍珍組(中国)を6-2、7-6で下し、銅メダルを獲得した。この種目で日本勢初の表彰台。上地は3日のシングルスの銀に続く今大会2個目のメダルとなった。
銅メダルが決まると、互いに抱き立って喜んだ。上地が大谷の頭を優しくぽんぽんとたたき、うれしそうに笑う。軽やかに奪った第1セットと、3-0からタイブレークにもつれ込んだ第2セット。結果はストレート勝ちでも、激戦だった。
ハードスケジュールだった。上地は3日の女子シングルス決勝で、デフロート(オランダ)に敗れ、銀メダル。マッチポイントを何度もしのぐ驚異の粘りに、試合は深夜まで及んだ。
決勝後は午前3時まで寝られなかった。「たくさんのメッセージを頂いたのもありますし、自分の中で整理もしたかった。どうしても目がさえてしまった」。4日の起床は8時で、睡眠時間は5時間。昼にはダブルスの試合が始まった。疲労の中でも「集中力を切らさずにいれた」と最後の力を振り絞った。
女子ダブルスでのメダル獲得は日本勢初の快挙となる。「パラリンピックで興味を持っていただいた方々に、継続して見ていただける機会にできたら」。日本のエースは、力強い目をしていた。