パラバド・梶原大暉が世界王者撃破で金!19歳新星が初代王者に ダブルスでも銅獲得
「東京パラリンピック・バドミントン男子シングルス(車いすWH2)」(5日、国立代々木競技場)
男子シングルス(車いすWH2)決勝は梶原大暉(19)=日体大=が金正俊(韓国)を2-0で破り優勝した。男子ダブルス(車いす)では梶原、村山浩(47)=SMBCグリーンサービス=組が銅メダルを獲得した。
19歳の新鋭が初代王者に輝いた。梶原は世界選手権4連覇の強豪に胸を借りたが、2-0のストレート勝ち。最後は高く上がったシャトルにスマッシュを決めて決着。「シャーッ!!」と叫びながら左手で力強くガッツポーズした。競技を始めてまだ4年だが、7度目の対戦で世界王者を初撃破。「失うものは何もない。思い切っていった」と胸を張った。
梶原は13歳だった15年に交通事故に遭い、右足を切断。左足にはまひが残っているため、普段は手動車いすを使用している。それまで熱を入れていた野球ができなくなったものの、17年にソーシャルワーカーの勧めでパラバドミントンに出合うと、すぐに頭角を現した。今大会はダブルスでも銅メダルを獲得し、大ブレークした。
パラスポーツ界には偉大なロールモデルもいる。前日、テニスの国枝慎吾が2大会ぶり通算3つ目の金メダルを獲得。バドミントン界期待の新星は「まだ19歳で先も長いと思うので、できればバドミントンで国枝選手みたいになりたい」と青写真を描いた。