初陣の荒磯部屋 元稀勢の里の師匠は「自分でやった方がやっぱり楽」ミーティングも

 「大相撲秋場所・2日目」(13日、両国国技館)

 8月に独立した荒磯部屋が船出した。同部屋所属力士として序ノ口の加藤は黒星ながら、序二段の谷口、足立、西原と3連勝。見守った師匠の荒磯親方(元横綱稀勢の里)は「荒磯部屋って放送があった時にはちょっとね、まあいろいろと思うとこありますからね。これからようやくスタートだなという気持ち」と感慨深かった。

 加藤、谷口、西原の10代3人は親方自らスカウトした新弟子。今春から手塩にかけて育ててきた。「まだ10代。しっかり体を今作ることが大事だよということは、いつも言っているんでね。もちろん勝敗も大事ですけど、それ以上に体作りっていうものに(重点を)置いてるので、またきょうもまた帰ったらね。一緒に相撲を見ながら反省しながら、もちろん勝った相撲も反省するとこもありますし、いいところも確認することもありますから。まあ、本当にその繰り返しだと思います」と力を込めた。

 自らは中卒たたき上げで横綱まで上り詰めた。指導者となり教える難しさに直面している。「自分でやった方がやっぱり楽ですよね。それを考えると人の相撲を見るっていうのは、昔から自分は緊張します。どうなるのかな?とか、どうしてくれるのかな?とかね。稽古通りにいけるのかなとか、いろいろ考えることがあるからですね」と、語った。

 前夜は弟子らとミーティングを行った。「しっかりみんな言葉をかけて。常に稽古場に黒板みたいなホワイトボードみたいなのがあるんで、そこに各力士の本場所の自分の気づいたポイントを書く。皆に話しながら士気を上げたつもり。それぞれ目標をしっかり今場所でできるかできないかということだけ。全員に共通することは何事にも意識を持つということ。何となくで相撲を取っちゃダメ」と指導理念を口にした。

 荒磯部屋は親方の地元茨城県を拠点とする。現在はつくば市の筑波大内の稽古場を借りて鍛錬する。新部屋は出身の牛久市に近い阿見町に建設中で来年5月に完成予定だ。長い目で見て育成の最高の環境を築いていく。

 「いよいよスタートでなっていう気持ちですし、本当に長い目で見てますし、本当に最後、大きな勝利をつかむために今がすごく大事な時期だと思いますから。稽古場からしっかり教えていきたい」と新師匠は所信表明した。

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