代表監督退任の井上康生氏 全柔連の新設ポスト就任 競技人口&ファン獲得へ手腕期待

 全日本柔道連盟(全柔連)は16日、競技振興のために「ブランディング戦略推進特別委員会」を新たに設置し、委員長として、男子代表監督を退任する井上康生氏(43)を選任することを決めた。また、井上氏は24年パリ五輪に向けた強化委員会の男子副委員長にも新たに就任する。

 日本代表の再興を導いた手腕を、今度は振興のために発揮する。

 東京五輪では過去最多の9個と金メダルラッシュを果たした日本柔道だが、競技人口の減少が喫緊の課題。新設される「ブランディング-委員会」では、東京五輪での活躍を競技人口増加や新規ファン獲得につなげていくことを目的に、柔道の価値や魅力を再定義しながらコンセプトを打ち出し、本格的な動画コンテンツなどの発信につなげていくという。また、対外的なアピールを図るため、委員には他分野の柔道未経験者も招へいする。

 井上氏は男子代表監督としてリオ五輪は金メダル2個、東京五輪では金メダル5個を導き、任期満了で退任。また、シドニー五輪金メダリストとして現役時代から知名度も実績も抜群とあって“旗振り役”として白羽の矢が立った。全柔連の高山健事務局長は「(井上氏)ご本人が、これからの“ポスト2020”の柔道をどうもり立てていくか問題意識を提起していた。井上さんは五輪の立役者で、誰もが認める方がメッセージを発するのは(チームの)立ち上がりが違う。適任の方」と選任理由について説明した。

 井上氏は全柔連を通じ、「柔道が現代社会において改めてどのような役割を担い、価値を提供できるのか、さまざまな意見を聞きながら、『する』だけでなく『みる』『ささえる』人を増やしていくためのアクションの実行、コミュニティの形成を通じての社会貢献を目指していきたい」とコメントを寄せた。

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