飛び込み 15歳玉井が3連覇 東京五輪7位の得点上回る「今までで一番いい内容」
「飛び込み・日本選手権」(19日、日環アリーナ栃木)
男子高飛び込み決勝は、東京五輪7位入賞の玉井陸斗(15)=JSS宝塚=が516・85点で優勝し、3連覇を果たした。
王者の風格を漂わせた15歳が吸い込まれるように水中へと消えた。東京五輪では調子が上がらなかった5本目の307C(前逆宙返り3回半抱え型)で、玉井はこの日全選手最高の96・90点をマーク。最終6本目も91点台を記録し「今までで一番いい内容の試合ができた。6本全部で高い点数を出せたのがうれしかった」と喜んだ。
自己ベスト528・80点には届かなかったが、東京五輪の431・95点を上回って3連覇をつかみ「五輪のリベンジと思っていたのでいい演技ができた」。世界大会本格参戦を果たした2021年を好感触で締めくくった。
東京五輪は「飛び込み人生の第一歩」と玉井。5月には初のW杯にも出場し、五輪切符を勝ち取った。「自信を持てる1年だった」。来年5月の世界選手権(福岡)は「第二歩として、勢いよくいきたい。自己ベストを世界の大会で超えることが目標」。だが、その前に「ゆっくり寝たり、漫画を読んだりしたい」と中学3年生らしくつぶやいた。