レスリングの世界選手権（１０月２日開幕、ノルウェー・オスロ）に初出場する女子６２キロ級代表の尾崎野乃香（おざき・ののか、１８）＝慶大＝が２９日、オンラインで取材に応じた。２４年パリ五輪を占う意味でも試金石となる大一番に向けて、「今まで練習してきたことを全部出す気持ちで、絶対に優勝して日本に帰ってきたい」と意気込みを語った。

　東京五輪王者の乙黒拓斗、須崎優衣らを輩出したＪＯＣエリートアカデミーで腕を磨いてきた１８歳。高校を卒業した今春からは慶大に通いながら、文武両道で古巣のエリートアカデミーを拠点に練習を続けている。

　今回の世界選手権には、東京五輪銀メダリストで元世界女王のティニベコワ（キルギス）も出場予定で「対戦する可能性があるので楽しみ。五輪も見ていて、戦いたいと思っていた」と照準。「自分はスピードあるタックルが持ち味。外国の構えが高い選手に対し、低いタックルからグラウンドの展開を磨いてるので、通用するんじゃないか」と勝算を口にし、「シニアは初だし、（相手は）ベテランがたくさん出てくるので、伸び伸び楽しんでやりたい」と胸を借りるつもりだ。

　今夏の東京五輪では、同階級の川井友香子（ジャパンビバレッジ）が金メダルを獲得。尾崎は対戦経験はないものの「いつか対戦することがあったら自分が勝つ気でいきたい」と対抗心を燃やし、「３年後は絶対に私が出たいと思うようになった。次は必ず私だと」と気合を入れた。