白鵬 前代未聞!誓約書で「間垣」襲名 破れば“一発レッド”

 日本相撲協会は30日、両国国技館で理事会を開催し、史上最多45回優勝を果たした横綱白鵬(36)=宮城野=の引退と年寄「間垣」襲名を異例の誓約書付きで承認した。今後は宮城野部屋付きの間垣親方として後進の育成にあたる。現役時から言動を問題視されており厳しい意見が続出。万が一、誓約を破れば年寄資格剥奪の可能性もある。白鵬は10月1日に都内で引退会見に臨む。

 前代未聞、誓約書付きで白鵬が間垣襲名を承認された。史上最多V45の大横綱にとっては屈辱的な条件をすべて受け入れた形だ。

 現役時、懲戒処分を3回受けるなど土俵内外で品格は問題視された。5月には協会に対し過去の言動を謝罪することで間垣株を取得した。にもかかわらず7月の名古屋場所千秋楽ではガッツポーズ。8月の東京五輪、無観客の柔道会場を訪れ関係者と記念撮影した。

 反省の見えない横綱に29日の年寄資格審査委員会では厳しい声が続出。「10年間は部屋付きの親方として親方業を習熟すべき」と部屋持ち師匠として独立を一定期間“凍結”する意見まで上がった。

 同委員会から報告を受け、この日の理事会で審議。白鵬に対する信頼は薄く、誓約書を取ることを決議した。とはいえ求めたのは「理事長をはじめ、先輩親方の指揮命令・指導をよく聞き、業務を誠実に行う」「協会のルール・マナーを守り、逸脱した言動を行わない」と親方として“当たり前”のことだ。

 協会に本人と師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)を呼び、尾車理事(元大関琴風)らが理事会の審議事項を説明。白鵬に異議はなく誓約書にサインした。

 万が一、誓約に違反した場合は“一発レッドカード”。年寄資格審査委員会に差し戻され、場合によっては親方資格剥奪の可能性もある。白鵬は東京・日本橋に自身の部屋を創設する計画を持つ。来年8月21日には師匠が定年を迎え、宮城野部屋の継承が既定路線。ただ今後、“更生”の姿を見せなければ独立は厳しくなってくる。

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