荒木絵里香 現役引退で髪バッサリ「できなかった髪型をしたいと思った」
バレーボール女子で東京五輪代表の主将を務め、現役引退を発表している荒木絵里香(37)=トヨタ車体=が5日、名古屋市内で引退報告会を行い、「バレーボールを始めて26年間、たくさんの支えのおかげでここまで続けてくることができた。想像を超えるくらい幸せなバレーボール競技人生を歩ませてもらえた」とすがすがしい表情を浮かべた。
元々2020年の東京五輪を区切りに引退を考えていたが、五輪1年延期となり「もう1年頑張ると決めた時点で(引退を)決めました」と競技人生を1年延長。引退の理由については、「一つ目は東京五輪というものを一つ大きな目標としていて、それを終えたこと。二つ目は娘と過ごす時間を大事にしたいという思い。三つ目が自分の中では1番大きいんですけど、ここまでバレーボールがうまくなりたい一心で取り組み続けてきた中で、自分がうまくなるというところの能力の限界を自分の中で感じて認めたというところ」と明かした。
この日はショートボブの髪型で出席。東京五輪までは長髪でプレー中はゴムで一つにまとめていたが、「バレーボール選手ではできない最もうざい髪型を、(現役中に)できなかった髪型をしたいなと思っていた。選手の時は邪魔にならない髪型を考えていたので、邪魔な髪型にしてみました。8月に1回切って、昨日さらに短くしてきました」と笑顔で話し、引退ライフを満喫していた。
今後はトヨタ車体のチームコーディネーターとしてチームの魅力を発信、現役選手にアドバイスを送るなどし、非常勤で社業にも携わるという。また、「バレーボールについてもスポーツについても多方面から勉強したい」と大学院への進学も視野に入れており、そのほかに、ママさんアスリートとして活躍してきた経験を生かして「女性の社会進出であったり子育てをしながら働く女性、社会に対して貢献できるような活動を積極的にしていけたら」とビジョンを語った。
荒木は成徳学園高(現下北沢成徳高)から03年に東レに入団。同年に日本代表に初選出された。13年に結婚し14年の出産を経て埼玉上尾で復帰。16年にトヨタ車体に移籍した。五輪は08年北京大会から4大会連続で出場しており、12年のロンドン大会では主将として銅メダル獲得に貢献した。