17歳・藤波朱理“完全優勝”で史上5人目高校生女王!向田に挑戦状「パリは自分」
「レスリング・世界選手権」(6日、オスロ)
女子53キロ級で、高校3年の藤波朱理(17)=三重・いなべ総合学園高=が決勝でモルドバ選手を破り、初出場で金メダルを獲得した。全4試合を無失点のテクニカルフォールという完勝劇。日本協会によれば、高校生での世界女王は17年大会の須崎優衣以来、日本史上5人目となった。
パリ五輪を狙うニューヒロイン候補が、世界デビュー戦で一気に頂点に駆け上がった。藤波は、決勝も果敢にタックルを仕掛けて圧倒。全4試合を無失点のテクニカルフォールという“完全優勝”で金メダルを手にし、「すごく楽しんで戦うことができた」と笑顔で声を弾ませた。
高校生での世界女王は史上5人目で、00年以降では伊調馨、須崎優衣といずれも後に五輪金メダルに輝いている。4歳からレスリングを始めた藤波は、父・俊一さんの指導の下で着実に力をつけており、「17歳で若いといわれるが、これまでレスリングのことを考えてきた時間は(年上選手に)劣ってないと思う。自信を持って戦えた」と言い切った。
吉田沙保里さんが君臨してきた日本の看板階級。東京五輪では向田真優(24)=ジェイテクト=が金メダルに輝き、3年後に向けて最大の壁となる。大物感を漂わせる17歳は「小さい頃から憧れの選手だが、パリに行くのは絶対に自分という強い気持ちを持って、戦う時が来たら必ず自分が勝ちたい」と挑戦状を送った。