村上茉愛が現役引退を表明「私は今日で引退します」ラストダンス彩る床で万感金
「体操・世界選手権」(24日、北九州市立総合体育館)
種目別決勝2日目が行われ、女子床運動では東京五輪銅メダリストの村上茉愛(25)=日体ク=は、14・066点で金メダルを獲得した。大会後、村上は今大会を最後に現役を退くことを明かした。
閉会式後のサプライズイベントでマイクを持ち、「皆さん応援ありがとうございました。私は今日で引退します。最後の最後に金メダルという形で感動を少しでも届けられたと思います。応援があったからここまで自分が強くなれた。感謝しています」と明言した。
無観客だった東京五輪では来場できなかった母英子さんの前で、「今大会が最後になるかもしれない。体操人生20年のすべての思いをぶつけたい」と話していた通りの完全燃焼だった。冒頭、代名詞の大技シリバスを力強く成功させると、テクノ調の速い曲調にのり、躍動的に技とダンスを繰り出していった。フィニッシュを決めると、伸ばした手をグッと握った。少しだけ目を覆い、涙をこらえて、笑顔で歓声に応えた。
得点は当初、13・966点で2位と表示されたが、村上陣営の採点問い合わせが通り、難度を示すDスコアが修正。0・1点加点され、“逆転”した。