正代 課題は土俵際の攻め「どうしても勝ちたい気持ちが出てしまう」
大相撲の大関正代が27日、九州場所(11月14日初日、福岡国際センター)へ向け、都内の部屋で基礎運動や幕下と10番取るなど調整した。
先場所は8勝7敗とギリギリの勝ち越し。終盤は4連敗を喫し、千秋楽、横綱照ノ富士(伊勢ケ浜)にも完敗した。最近4場所は2桁勝利に届かず優勝争いにも絡めていない。
「どうしても土俵際になると勝ちたい気持ちが出てしまうんですけど。上体も上がる、起き上がってしまうところを、一呼吸置いてっすね。(相手との距離が)空いてしまうと力が…。ただ隙間を埋めようと無理に着けに行っちゃって土俵際やられちゃうんで」と、課題を口にした。
立ち合いの圧力は以前のように戻ってきた。「7月と9月では、9月の方が内容的にも良い相撲が出ましたし」と、あとは土俵際の詰めを磨いていく。
熊本出身で2年ぶり開催の九州場所は大関として初めての“凱旋”になる。「2年ぶりですし、大関としていろいろ他の場所と比べて注目もされると思うんで、自分の相撲を取れたら良いなと思います」と意気込んだ。
2019年まで九州場所はすべて勝ち越している。敢闘賞も2回受賞し、相性は抜群だ。やはり地元の味が力になる。慣れ親しんだ甘いしょうゆや料理。「しょうゆは全然違うんで。(東京に)出て来た時はだいぶ違和感ありましたけど。やっぱり甘い方がいいですね」とうなずいた。
熊本は地震、水害が続き、最近は阿蘇山の噴火があった。「多いですね、自然災害なんでどうしようもないですけど。(自分の相撲で)何とか盛り上がってくれたらいいですけど」と力を込めた。
刺激もあった。26日にプロ野球セ・リーグ優勝を決めたヤクルトの4番・村上宗隆も熊本市出身。昨年、テレビ番組で自身はリモート、村上はスタジオ出演し、“共演”した。
21歳の若き主砲に負けてはいられない。「優勝争いに絡んで注目されるくらいにならないといけないなと思います」と、地元でV争いを宣言した。