堤駿斗が東京五輪銅の元世界王者に大金星 コロナ禍で五輪出場逃した元ユース世界王者
「ボクシング男子・世界選手権」(27日、ベオグラード)
ライト級1回戦で堤駿斗(22)=東洋大=が、東京五輪フェザー級銅メダルで過去3度世界選手権で優勝しているラサロ・アルバレス(30)=キューバ=に5-0(20-18、19-19、19-19、20-18、19-19)で判定勝ちし、2回戦に進出した。
堤駿は強豪キューバのメダリストを相手に、1回からボディーを有効に使い相手の動きを制御。2回にはノーモーションの右などスピード感あふれる攻撃で5人の審判全員からポイントを得た。最終3回は、アルバレスのラッシュにも臆さずクリーンな右を中心に応戦した。
判定の瞬間、歓喜の雄たけびを上げた堤は、日本ボクシング連盟を通じて「1回戦が山場だった。気を緩めることなく、まだ始まったばかりなので1戦1戦気を引き締めて集中して勝ちたい」とコメントした。
堤駿は習志野高時代の2016年に日本勢として初めて世界ユース選手権を制覇し、東京五輪の有力メダル候補と見られていた。しかし、アジア・オセアニア予選で出場権を得ることができず世界最終予選がコロナ禍の影響で中止になったことで、初の五輪出場はかなわなかった。今回の世界選手権には、弟でフェザー級代表の堤麗斗(19)=東洋大=とともに兄弟で出場している。