照ノ富士 時代築いて恩返し 引退した白鵬から横綱の魂継承「責任もって頑張りたい」

 大相撲九州場所(14日初日、福岡国際センター)の番付が1日、発表され、先場所5度目の優勝を果たした横綱照ノ富士(29)=伊勢ケ浜=が番付上でも一人横綱に就いた。先場所後に引退した元横綱白鵬(現間垣親方)から王道を継承。「背負っていく」と“照時代”への決意を表明した。大鵬以来、約60年ぶり、新横綱から2場所連続Vで無敵の2021年締めを目指す。

 照ノ富士が白鵬の王道を受け継ぐ。名古屋場所千秋楽、全勝決戦で敗れた。最後まで自身の壁となり、君臨し続けた最強横綱。その魂は心身に刻まれた。

 「最後に勝って恩返ししたいなという気持ちで臨んで、できなかった。これからやっぱりそういった意味で、自分が背負ってやらなきゃいけないことが多いと思うし、責任もって頑張りたいと思います」と決意表明した。

 相撲界に入る道筋を開いてくれたモンゴルの恩人でもある。引退会見の白鵬からは「名古屋場所では肌で感じ、後を託せるなと感じました。バトンを託せる」と後継を指名された。“照時代”を築くことが恩返しになる。

 番付から白鵬の名前が消え、照ノ富士が名実とも一人横綱となる。責任も一身に背負う。「気持ちも準備していれば怖がることはない。準備が整って負けるのは弱いだけ。準備して臨んでいけばいい」と自信がみなぎった。

 元大関が序二段まで降下し、どん底から大復活。圧倒的な2021年だった。初場所から関脇を2場所、大関も2場所で通過。先場所は新横綱優勝。秋場所まで今年62勝を挙げ、すでに初の年間最多勝が決定している。

 一年納めの場所で有終のV6となれば、年間4度の優勝。新横綱から2場所連続Vなら1961年九州、62年初場所の大鵬以来。約60年ぶり、史上5人目の偉業を目指す。

 新型コロナも落ち着きを見せ、2年ぶりの九州開催。「いい相撲を取ってお客さんを喜ばせたい。みんなにちょっとでも元気を与えていきたい」と力強く意気込んだ。

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