カヌー羽根田卓也 進退は熟考「年内いっぱい考えて結論を」五輪以来の実戦前に心境
カヌー男子スラローム・カナディアンシングルでリオデジャネイロ五輪銅メダルの羽根田卓也(34)=ミキハウス=が12日、自身の進退について「周りの声にも耳を傾けながら、年内いっぱいはしっかり考えて、結論を出して報告したい」と年末まで熟考する考えを示した。東京五輪後初の実戦となるNHK杯(13~14日、東京・カヌー・スラロームセンター)の公式練習を終えた後、会場で取材に応じた。
羽根田は今夏の東京五輪に出場し、決勝に進出するも10位。リオ五輪に続く2大会連続のメダルはならなかったものの、「自分の全てを出し切れた」と胸を張った。集大成の大会を終えた直後は「今日という日だけを考えてずっと生きてきた。自分の感情に任せて明日からの人生を決めていきたい」と話していた。
五輪後は休養していたが、NHK杯で約3カ月ぶりの実戦に臨む。羽根田が「世界規格の、どこに出しても恥ずかしくない世界一の施設」とほれ込む東京五輪本番会場で開催されることになり、練習を終えた後は「ふるさとに帰ってきたかのような気持ちよさ、懐かしさ、うれしさ。気持ちのいいカヌーができた」と晴れやかな表情。「ここでまたカヌーをこげること、大会に臨めることを感謝して、1パドル1パドル感謝を込めてこぎきりたい」と意気込みを語った。