ラグビー日本代表 2年ぶり白星 反則の多さ改善されず格下ポルトガルに苦戦

 「ラグビー・テストマッチ、ポルトガル25-38日本」(13日、コインブラ)

 欧州遠征第2戦で日本(世界ランキング10位)が38-25でポルトガル(同19位)との接戦を制し、テストマッチとしては19年W杯1次リーグ・スコットランド戦以来2年ぶりの勝利を挙げた。格下相手に前戦から先発10人を入れ替え、若手や経験の少ない選手を中心に起用。ベストメンバーではなかったとは言え、先発で復帰したフランカーのリーチ・マイケル(33)=BL東京=らがシンビンを受け一時退場者を3試合連続で出すなど反則の多さは改善されず、苦戦を強いられた。

 2年ぶりのテストマッチ勝利となったが、選手に笑顔はなかった。ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(HC=51)は「後半ペナルティーを重ねてしまうとチームとして立て直すのは難しくなる」。反則数は15回を記録し、敗れた10月のオーストラリア戦、6日のアイルランド戦から課題は解消されなかった。

 今回のポルトガル戦は経験の少ない若手や出番が回っていなかった選手を中心に起用し、前戦から先発10人を入れ替えた。負傷により戦列を離れていたリーチは先発で復帰。再び自らの定位置獲得のため、序盤から強烈なタックルを連発した。

 ただ、後半3分までに2連続で反則を犯し一時退場に。同36分にはプロップ中島もイエローカードを受けた。3試合連続で退場者を出し、リーチは「防げたペナルティーが何個かあった」と悔やんだ。

 接戦となった試合は前半4分のWTBフィフィタのトライなどで勝ち切った。連敗を5で止め「大きな勝利。このタイトなゲームを乗り切ったことはプラス」とリーチは勝ちに意味があることを強調した。「新しい選手も試合に入れられた」(ジョセフHC)と辛勝の中で新戦力の起用は収穫。狙い通り底上げを図り、欧州遠征最終戦へ向かう。

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