三宅宏実「11年に日本記録を更新した時 ゾーンに入った、重さを感じなくて」
重量挙げ女子で12年ロンドン、16年リオデジャネイロ両五輪連続メダリストの三宅宏実(いちご)が36歳の誕生日を迎えた18日、都内で引退会見を行った。04年アテネ五輪から日本女子最多に並ぶ5大会連続で出場するなど、重量挙げ日本女子を長く引っ張ってきた第一人者。21年間の現役生活を振り返り「すごく幸せな時間であり、無我夢中になれた」とすがすがしい表情を浮かべた。今後は所属するいちごでコーチとして後進の育成にあたる。三宅との一問一答は以下の通り。
◇ ◇
-引退を決めた時期は。
「もし東京がなかったらリオで引退だったと思う。東京五輪が選手として最後と決めていて、父ともいろいろ相談して(決めた)」
-21年間を振り返って、褒めたいところは。
「結構飽き性で。唯一この競技だけが飽きずにのめり込んで21年間継続できた。そこは1番よく頑張ったのかなと」
-三宅家が二つの東京五輪をつないだ。
「伯父の1964年(大会)から(私の)2020年(大会)まで、多くの方に(競技を)知っていただけてうれしい」
-引退を決め、チャレンジしたこと。
「最初に向かったのは英会話スクール。その後、車の免許合宿に2週間ほど通い、免許をようやく取ることができた」
-競技人生で充実感を味わった瞬間は。
「11年に日本記録を更新した時。ゾーンに入ったというか、重さを感じなくて。今でも感覚は残っています」
-後進をどのように育てたいか。
「所属の選手たちが1キロでも2キロでも重量を上げられるように(したい)。私もたくさんけがをしてきたので、(負傷した)選手をサポートできるように勉強したい」