三浦佳生が涙の大逆転V SP7位からフリー4回転2本成功

男子で優勝した三浦佳生のフリー
男子フリーで演技を終えた三浦佳生
「キス・アンド・クライ」で喜ぶ三浦佳生(真ん中)
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 「フィギュアスケート・全日本ジュニア選手権」(21日、名古屋市ガイシプラザ)

 男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)7位と出遅れた昨年2位の三浦佳生(16)=目黒日大高=は、4回転2種類3本を投入し、2本で成功。フリー165・28点、合計229・28点の高得点にキスアンドクライで思わず涙した。首位の壷井達也(神戸大)とSPで約17点差を逆転して初優勝を飾った。

 冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を3・20の出来栄え点で成功すると「いけると思った」と勢いに乗った。その後は4回転サルコー、4回転-3回転の連続トーループも3点以上の加点で成功。4回転トーループの単発は転倒したが、演技後は「ウンウン」とうなずき「やることは全部やりきった」と達成感を口にした。

 「本当に不安が大きくて、1年間やってきたことが無駄だったんじゃないかと思った。フリーでいい演技ができて、(涙は)ホッとした気持ちと不安から解放されて安堵の気持ち」。前日のSPでは後半の3回転半が1回転半になり、「大きな穴があり、はまって跳び上がれなかった」と悔やんだ。

 しかし、この日は6分間練習からリンクの状態を入念に確認し、最後まで攻めの演技を貫いた。「経験をしたおかげで穴を確認して臨むことができて結果的によかった」と振り返った。

 今月のGPシリーズ・イタリア大会では、子どもの頃からしのぎを削ってきた鍵山優真がSP7位からフリーで逆転優勝を果たした。「まだまだわからないという気持ちが芽生えてきた。僕も7位からだったので」と勇気に変えた。「あきらめずにやるということが大切だと今回改めて学び直しました」。アクシデントを乗り越えてたくましくなったホープは、シニアと戦う12月の全日本選手権(埼玉)へ向けて「最終グループに残りたい」と目標を掲げた。

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