異次元の15歳ワリエワ SPも世界歴代最高更新「コーチに褒められてうれしい」
「フィギュアスケート・ロシア杯」(26日、ソチ)
女子ショートプログラム(SP)が行われ、10月のスケートカナダでフリー、合計点の世界最高得点を更新した驚異の15歳、カミラ・ワリエワ(15)=ロシア=が圧巻の演技でSP世界歴代最高得点となる87・42点をマークし、首位発進を決めた。従来の最高得点はアリョーナ・コストルナヤ(ロシア)の85・45点だった。元世界女王のエリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア)が80・10点で2位。日本勢では松生理乃(17)=中京大中京高=は62・98点で7位につけた。
15歳の無双が止まらない。ワリエワは冒頭のトリプルアクセルを出来栄え点で2・74点の加点を引き出す完ぺきな内容で成功。3回転フリップ、3回転ルッツ-3回転トーループの連続ジャンプもしっかりと決めた。技術点はスケートカナダの48・04点を上回る49・97点、5項目の構成点でもスケートカナダの36・15点を上回る37・45点を叩き出し、前回唯一塗り替えられなかったSPの歴代最高得点を更新した。
演技後は手でハートマークを作り、あどけない笑顔を浮かべ、得点が出るとマイメロディーのぬいぐるみを手に喜び「今日のスケートには満足してます。ほとんど最高の演技だったと思う。コーチからも褒められて嬉しい。スケートを楽しめた」と、はにかんだ。
これでSP、フリー、合計点すべてで世界記録保持者となった。ロシアメディアからは早くも北京五輪金メダル“当確”とも評される異次元の15歳は「まだまだ努力すべきことがある」と、前を向いた。