伊藤美誠、中国選手に敗れシングルス初のメダルならず 日本勢8強で姿消す
「卓球・世界選手権」(27日、米ヒューストン)
女子シングルス準々決勝が行われ、東京五輪混合ダブルス金メダルの伊藤美誠(21)=スターツ=は、世界ランク11位の王芸迪(中国)に1-4で敗れた。8強で散り、初のメダルはならなかった。
伊藤は王芸迪の強烈なドライブやサーブに苦しみ、攻略の糸口をつかむことができなかった。
第1ゲームは10-12と競り落とした後、第2ゲームは11-7で取り返した。第3ゲームは2-11と圧倒され、第4ゲームも7-11で落とした。
後がなくなった第5ゲーム。悲痛な表情で、時折首を横に振った。競い合った末、8-10とマッチポイントとされた。ここからラリーの末に強烈な一打を決めて9-10とした。だが、最後は渾身(こんしん)の一打が外れて力尽きた。
伊藤は今大会に際し、打倒中国を念頭に「全員の選手と決着をつけるという強い思いで戦ってくる」と決意を胸に臨んだが、牙城を崩すことはできなかった。
中国チーム最大の標的である日本のエースを倒した王芸迪は、こん身のガッツポーズを繰り出した。
世界ランキング9位の石川佳純(全農)は同1位で東京五輪金メダルの陳夢(中国)に0-4のストレート負けで敗退。前日行われた4回戦では平野美宇(日本生命)が陳夢に、早田ひな(日本生命)が王芸迪に敗れており、日本勢は2人の中国勢に阻まれ、8強で姿を消した。