照ノ富士 初の全勝V 貴景勝をドッシリ受けきる貫禄の横綱相撲「理想に近づいてきている」
「大相撲九州場所・千秋楽」(28日、福岡国際センター)
照ノ富士が自身初の全勝制覇を果たし、横綱昇進を果たした飛躍の1年を締めくくった。貴景勝の攻めを全てドッシリ受けきった上で土俵外に押し出し、貫禄の横綱相撲。会心の内容に「(相手を)受け止めて自分の形をつくるのは、昔からずっとやってきたこと。それが徐々にできるようになってきた」とうなずき、「ちょっとは理想の相撲に近づいてきているかな」と手応えをのぞかせた。
29日が30歳の誕生日。館内の優勝インタビューでは「年齢のことを考えてもしょうがない。できることをやるだけ」とちゃめっ気を見せたが、円熟味は増す一方だ。「(横綱の)地位の責任とか、これからもいろいろと勉強してやっていきたい」。苦難を乗り越えた苦労人。来年も大横綱へ一歩一歩近づいていく。