JOC山下会長 中国女子選手不明、ウイグル問題とも「コメントするのは適切でない」

 日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(64)が30日、都内で定例会見を行った。女子テニスのダブルス元世界ランク1位の彭帥(Peng Shuai)が中国共産党の最高指導部メンバーだった張高麗元副主将に性的関係を強要されたと告白した後、安否不明となった問題については「マスコミから得ている情報以外、詳細を把握していない。コメントするのは適切ではない」と、話すに留めた。

 彭帥さんを巡っては21日にIOCのバッハ会長らがテレビ電話を行い「安全」を確認したと発表。問題の根幹だった性的暴力に触れない内容に、国際人権団体やアスリート団体からは「中国のプロパガンダに加担した」と批判を浴びている。

 また、各国が批判している新疆(しんきょう)ウイグル自治区での人権侵害問題についても「ここで発言するのは適切ではない」とし、欧米などが22年北京五輪の外交的ボイコットを検討していることについては「それぞれの国の立場で国益を考えての行動。日本は日本の国益を考えて、日本政府が判断されると思う」と、話した。

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