IOC 北京冬季五輪は延期せず コロナ新変異株にも自信 外交ボイコットには理解

 2022年2月4日に開幕する北京冬季五輪の準備状況を監督する国際オリンピック委員会(IOC)のサマランチ・ジュニア調整委員長が、7日のIOC理事会後に記者会見した。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の急拡大に伴う大会延期の可能性については「答えはノーだ」と否定した。

 同委員長は今夏の東京大会を踏まえた厳格な対策に「自信を持っている」と強調。デュビ五輪統括部長は、選手や大会関係者に適用する感染防止策の規則集「プレーブック」で、近く公表する第2版に大きな変更はなく、中国本土在住者のみ観客を認める方針も変わらないとした。

 バイデン米政権が表明した外交ボイコットに関する質問も相次ぎ、サマランチ・ジュニア氏は「政治判断を尊重しなければいけない」と理解を示した。「スポーツに対して政治的な干渉を可能な限りなくすよう常に求めている」とも語った。

 中国の元副首相に性的関係を強要されたと同国テニス選手、彭帥が告白した問題を巡っては、テレビ電話で無事を確認したとするバッハ会長への批判に「賛同しかねる」と反論。政情不安のアフガニスタンからスポーツ関係者を退避させた実績も、IOCの水面下の交渉が奏功したものだとアピールした。

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