伊藤美誠 22年も大暴れ宣言「世界団体で全勝優勝」

「2021年大会報告と感謝の会」に登場し、感謝のスピーチをする伊藤美誠
「ビビッときた」というお気に入りのワンピースに着替えた伊藤美誠(撮影・伊藤笙子)  
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 卓球女子で東京五輪混合ダブルス金メダルの伊藤美誠(21)=スターツ=が16日、都内で所属先が開催した「2021年大会報告と感謝の会」に出席し、日本勢初の金メダルを獲得するなど大活躍した1年を振り返った。また、博報堂DYメディアパートナーズがこの日結果を発表したイメージ調査では、「今年活躍したアスリート」部門で男子トップの米大リーグ大谷翔平投手(エンゼルス)に並び、女子で1位に輝いた。“MVP”級の充実した1年を笑顔で締めくくり、22年も大暴れする。

 誰よりも輝きを放って駆け抜けた1年。伊藤は最後も笑顔で終えた。「五輪もあり、最高の1年で締めくくることができた。1番の思い出はミックス(混合)ダブルスで金メダルを獲れたこと」。グレーのパンツスーツにヒールという大人っぽい装いで登壇し、夢舞台でつくった歴史的一ページをかみしめた。

 史上初の五輪延期を経て迎えた2021年。満を持して臨んだ東京五輪では同郷の水谷隼(32)と力を合わせ、最後は中国選手を撃破して日本勢初の金メダルに輝いた。シングルスで銅、団体も銀と全種目でメダルをコンプリート。「3種類メダルを獲るとは。金3つを狙っていたが、ある意味いい色になったかな」と誇った。

 ただ、熱狂に包まれたまま終えられたわけではない。今年を表す漢字を問われ、「五輪までは楽しくて頑張れたので『楽』。でも、その後の3カ月は苦しくて『苦』『迷』が思い浮かぶ」と明かすように、歓喜だけでは年を越せなかった。

 11月、世界選手権(米ヒューストン)の大舞台。優勝を狙ったシングルスは8強で散り、女子ダブルスは2大会連続で準優勝に終わった。新たなプレースタイルを模索しながら、またも痛感した中国の壁。「自分に何が必要か分かり、たくさん成長させてもらった1年。ある意味、五輪後にもう一度成長するチャンスをもらえた」。自問自答し、本来の持ち味であるトリッキーな前陣速攻に再び活路を見いだしたという。「今はすごくスッキリしていて悩みはない。スッキリって漢字で表すと何?」と快活な笑顔を取り戻した。

 澄み切った心情を表すかのように、パーティー後半は白を基調としたオリエンタルなドレスにお色直しをして再登場。写真で一目ぼれしたという逸品で、「新作でまだ誰も着ていないと聞いて素敵なドレスだなと。メークもしてもらって、組み合わせが最高。妥協せず『これでいい』じゃなく『これがいい』と着たいものを着た」。プレー同様のオリジナルスタイルへの強いこだわりをのぞかせた。

 1月の全日本選手権では3年ぶりの頂点を目指し、5月には世界選手権団体戦(中国・成都)のビッグマッチを控える。日本のエースは「世界団体で全勝することが大きな目標。一試合一試合(勝って)たくさん試合したい」とキッパリ。22年も「面白い年にしていきたい」と大暴れを予感させた。

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