叔父は清水宏保氏 清水賢亮が豪快“カレリンズリフト”でV2「しっかり投げ切れた」
「レスリング・全日本選手権」(18日、駒沢体育館)
五輪非実施階級の男子グレコローマン63キロ級は、長野冬季五輪スピードスケート金メダリスト・清水宏保氏を叔父に持つ、世界選手権銅メダルの清水賢亮(22)=拓大=が2連覇を果たした。
決勝は前半リードを許す展開となった清水だが、終盤追いつくと、残り1分を切ったところから、相手がグラウンドで四つんばいになる「パーテールポジション」の大チャンス。相手の胴体をしっかりクラッチして抱え上げると、後ろに反りながら投げて4点を奪い勝負を決めた。
五輪3連覇の“霊長類最強”アレキサンダー・カレリン氏が得意とした“カレリンズ・リフト(俵返し)”と同型の豪快な得意技を決め、「対策されながらもしっかり上げて投げ切ることができた。やってきたことは間違いじゃない」と納得の表情。今回は前回王者として臨んだだけに「今までにない緊張感が1週間くらい続いたが、強化はできている」と胸をなで下ろした。
競技は違えど偉大な叔父を持つ逸材は、今年初出場の世界選手権でメダルを獲得するなど大きく飛躍。24年パリ五輪出場を見据え、来年には五輪階級の67キロ級に挑戦する意向を明かし、「これから身体をつくって勝負していきたい」と気合を入れた。